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ニッポンコリア友好平和協議会

​理事長 富永 勇

太平洋戦争を含む植民地政策36年間に、軍人、軍属、挺身隊、炭鉱夫、工事現場作業員として、主として生活苦のためやむを得ず玄海灘を越え、戦地、軍需工場、震災地、トンネル掘削現場で、空襲、流言飛語、事故、重労働、栄養失調、病気のまま十分な手当ても受けられず、望郷の念を抱きながら日本各地で朽ち果てて見捨てられたままになっていたコリア半島出身無縁仏の遺骨を収集安置して、毎年10月に民族寺院高麗寺にて慰霊祭を30年以上続けています。

戦後も70年が経過し、植民地時代をめぐる国と国との懸案は日韓基本条約で『最終且完全に』解決したかのように見えますが、強制性のある従軍慰安婦への謝罪方法等の過去の戦後処理だけでなく、今もなお続く戦後未処理問題があります。

例えば、定住外国人の社会的地位向上の為に地方参政権を付与するかどうか、就職差別を無くす為に公務員採用の門戸開放を行うことが出来るかどうか、博士号保持者がパチンコ店で働くことの奇異、老齢年金を支給しないままに該当者の死を待ちつづけるかどうか等、建前だけでの合意文書、国内法(国籍条項)での処理だけでは真の友好平和関係が築かれるはずもありませんし、しこりも残り続きます。民間人同士の交流とその肉づけが無ければ単なるお題目だけに終ってしまいます。

  一衣帯水の両国国民が過去の歴史を真摯に究明し、認識を共有して、そして、行動し、くびきを解き放つことによって、未来志向の立場にたって相互理解を深め、相互扶助関係を高めて行くことが北東アジアの安定、ひいては世界平和に貢献できるものであり、そのことが殉難者御霊に報いることだと信じます。

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